全国防犯CSR推進会議について
設立の趣旨
日本国内の刑法犯認知件数は平成14年に過去最多を記録し約285万件となりましたが、その後、警察をはじめ地域自治体、防犯関連団体らが一体となった地道な活動の結果、平成26年には121万2163件まで減少し、大幅に治安が回復していると言えます。しかしながら、民間の調査によれば、体感治安は依然として改善されておらず概ね7割から8割程度の住民が何らかの不安を感じていると回答しています。
そこで、新たな取り組みとして2012年にISO26000のCSRガイダンスが制定されたことを受け、企業が参加する防犯関連活動をCSRの視点から捉え定着させていこうとする動きがあります。しかしながら、現在企業が行うCSR活動は主に環境保護、人権、教育などの従来型の社会貢献活動に大きく偏っているのが実情です。
「全国防犯CSR推進会議」では、地域の安全を確保し安心を醸成するためには、地域を構成するすべてのステークホルダーが気軽に参加できる仕組みづくりや、情報の発信が必要であると考えています。企業、組織、自治体では防犯に関する社会貢献活動をすでに実施あるいは計画しているものの、その活動や実績が共有化されず埋没する傾向にあることから、こうした活動をより顕在化させるとともに、地域を構成するすべてのステークホルダーの参加を促し、自らの意思を持って行う防犯関連の社会貢献活動の持続的かつ効果的な支援を行うことを目的とした活動を実施していきます。