Safety Nipopon

活動実績紹介

防犯CSR取り組みレポート
全国117ヵ所のホテルによる
「かけこみステーション」活動
株式会社グリーンズ
2025年1月16日
全国117ヵ所にホテルを展開している株式会社グリーンズ様。
「かけこみステーション」の取り組みで、まちづくりに貢献されています。どのような取り組みなのか、鬼頭さんにお話しをお伺いしました。
【防犯CSR推進会議レポーター(以下レポ—ター)】

「かけこみステーション」の活動を開始した時期と理由を教えていただけますか?

【鬼頭さん】

ホテルの24時間空いているという強みを活かして、安心して困った人がすぐ飛び込んで来られる場所になることでまちづくりの一環として役に立てるのではないかという話し合いが行われ、「かけこみステーション」の取り組みを2020年11月1日から、全国117ヵ所のホテルでスタートしました。
従業員が自主的に実施でき負担の少ない「ながら見守り」という取り組みも同時にスタートしました。

【レポーター】

委員会では、どのようなことを目指しているのですか?

【鬼頭さん】

会社全体の「2030年CSR宣言」では、「環境にも人にも優しいホスピタリティあふれる企業を目指します」を掲げています。
私が所属しているコミュニティ支援委員会では、「コラボレーションを通じて、店舗展開地域と当社事業の活性化を図ること」と、「食に関する健康維持・促進の提案を通じて、お客様の健康づくりに寄与すること」を目的に活動しています。

【レポーター】

グリーンズ様だからこそできるこの活動の強みは何でしょうか?

【鬼頭さん】

当社は、全国に展開しているため、様々な地域のお役に立てるのではないかと考えております。いざという時に「かけこみステーション」の存在を思い出していただけるように学校や地域に周知していくことを課題としています。

【レポーター】

これまでの活動実績を教えてください。

【鬼頭さん】

現在では117ヵ所すべてのホテルで活動しています。良いことではありますが、駆け込んでいただいた事例はまだありません。ですが、いつでも従業員が対応できるように常に対応マニュアルを整備しています。

【レポーター】

「ながら見守り」という取り組みは、どのようなことをしていらっしゃるのでしょうか?

【鬼頭さん】

従業員が「ながら見守り」の腕章を腕につけて、一日3回(朝、昼、夜)の清掃を行うタイミングに地域の方にご挨拶をしながら清掃を行っています。また、ホテルの入り口にこちらの「かけこみステーションホテル」のステッカーを貼っています。ホテル周辺で「不審者につけられている」「ひったくりにあった」など危険な目にあった際に店舗にかけこめるようにしています。

【レポーター】

通常業務をこなしながら見守りをするのは、大変ではありませんか?

【鬼頭さん】

いつもの業務の中にあるため、従業員の負荷にもならず、これは「ながら見守り」のいいところだと感じています。導入当時の従業員と新しく入ってきた従業員とで差が無いようにしていけたらと考えています。また、対応マニュアルの内容もさらに使いやすくしていき、実際の対応を想定したものにバージョンアップしていきたいです。

【レポーター】

ホテル業界における防犯CSRの取り組みについてご存知の範囲で教えてください。

【鬼頭さん】

災害協定の推進がホテル業界ではおこなわれているかと思います。グリーンズも自治体のみなさまのニーズを確認しながら、協定締結を進めております。

【レポーター】

社内での取り組みに対しての反応はいかがでしょうか?

【鬼頭さん】

委員会のテーマである「安心して住み続けられるまちづくり」を実現するための非常に良い取り組みだと認識してもらっております。だからこそ、より地域への浸透度を高める必要があるという声もいただいております。

【レポーター】

今後の目標や取り組みについて教えてください。

【鬼頭さん】

新しく入社した従業員にも継承できる取り組みをしていきたいと考えています。さらに、この取り組みを地域の方に知っていただき、一つの選択肢として認知していただいていざというときには当ホテルを思い出して利用してもらいたいです。

【レポーター】

他にも、「地域のために」に関する取り組みがあれば教えてください。

【鬼頭さん】

各ホテルで、地産地消の食材を使った朝食を提供しています。「地域のために」を大切にしているので、宿泊者の方にその土地の素敵なものに出会ってもらって、またその土地に何度も足を運んでもらえると地域活性化のつながりとなり好循環になると思います。

【レポーター】

鬼頭様のこの取り組みへのビジョンを教えてください。

【鬼頭さん】

そうですね、住みやすいまちづくりの取り組みとして、津市にある「ホテルグリーンパーク津 ルベールアスト」では、子ども食堂を運営しています。2023年10月にスタートし、毎月150人ほどのお子様がいらっしゃいます。子ども食堂は、子ども同士のつながりのきっかけになっています。ホテルは、入りづらい場所というイメージではありましたが、子ども食堂を始めたことがきっかけで、ホテルに入るのが月一回の習慣になり、子ども食堂に参加しているメンバーと顔見知りになりコミュニケーションを取る場所になっています。これは、かけこみステーションホテルの取り組みにもつながっていると感じています。
安心して駆け込める場所であるための、地域の皆さまへの周知活動や環境づくりを継続して実施していきたいと思います。

【レポーター】

本日は、本当にありがとうございました。今後の取り組みも楽しみにしています。

取材を終えて

全国117ヵ所にホテル展開をされていて、お客様へのサービス、衛生面、従業員の教育など日ごろから大変なことが想像されますが、それだけでなく防犯CSR活動を推進し地域のまちづくりのため貢献されていることへの誇りとともに、笑顔で話されている姿が印象的でした。これからも、地元に愛されているホテルづくりと、グリーンズ様ならではの取り組みを応援しています。