Safety Nipopon

活動実績紹介

防犯CSR取り組みレポート
お客様との対面を通じ、見守り活動を実施。
都城ヤクルト販売株式会社 様
2018年12月25日
宮崎県の南部の中核都市である都城市。島津氏発祥の地としても知られ、現在の鹿児島市を含む薩摩藩の領地でもあり、地域を愛する気持ちがとても深いエリアです。
この都城市から防犯CSR宣言をされ、日々の業務を通じて地域の安全見守りを実践している都城ヤクルト販売さんをご紹介します。
防犯CSR推進会議レポーター(以下レポーター)

宮崎県には久しぶりにやってきましたが、都城市は初めてです。
かなり大きな街というイメージですが、この地域では防犯の取り組みが活発なのですか?

上田専務

はい、市役所や社会福祉協議会、警察署などと連携して見守り協定などを結び、お客様を含めた地域の安全パトロールなどをしています。

【レポーター】

今回、防犯CSR宣言をされていますが、防犯活動はいつごろからされていたのでしょうか?

【上田専務】

現在の活動は、平成20年頃に開始していて10年目になります。ヤクルトレディーさん達が毎週1回、お客様のご自宅を訪問してチラシの配布や、近況などのお話をさせていただきます。その際に、これまでの様子と変わったことが無いか、体調に変化はないかなどいくつかの項目を確認しています。

レポーター

直接お客様とお話する機会があるという点では、例えば新聞配達や郵便局には無い強みという事でしょうか?

上田専務

そうですね、私たちは業務を通じてお客様の個宅を訪問し、ピンポンとチャイムを鳴らして直接お話しをします。これまでの様子と変わりはないか、チラシをお渡しする時にも防犯コラムの情報を直接お伝えできるので、振り込め詐欺のような事態防止の効果は高いと考えています。

【レポーター】

なるほど、確かに新聞配達では直接お客様と会うこともまずないでしょうし、郵便でもサインが必要な時だけですね。
認知症サポーターの活動もされているようですが、具体的にはどのようなイメージでしょうか?

【上田専務】

直接お客様とお話できるので、例えばこれまではしっかりできていたお金の計算ができなくなっていたり、部屋の掃除や片付けができなくなっていたりなど、少しの変化にも気付くことができるのです。会話の途中でも、昔の事ははっきりと記憶していますが特に最近の記憶が曖昧になって、これまでの会話とは異なると感じることがあれば、認知症の可能性を疑い、ご家族や地域包括支援センターや民生委員に相談するなどして気を付けています。

【レポーター】

防犯活動だけでなく、認知症サポーターもされているのですね。

【上田専務】

それだけではありません。先日は都城警察署から交通安全の表彰を受けました。地域の見守りという意味では、防犯、交通安全、認知症サポーターも類似の活動なので、全部実施しているのです。

【レポーター】

大変すばらしい活動ですが、その原動力というか、活動を開始した理由などがあれば教えていただけますか?

【上田専務】

平成20年には現在の活動を開始したのですが、元々それ以前にもひとり暮らしの見守り活動を通してチラシを配布していた事があり、改めて復活させたということです。実際にお客様と直接関わり合う仕事ですので、お客様を守る活動そのものが防犯CSRに限らずとても重要であると考えています。お客様との強い結びつきが生まれることで、事業が継続できると考えています。

【レポーター】

チラシ作成などにも費用がかかると思いますが、すべてご負担されているのですか?

【上田専務】

本業と無関係に見えますが、地域の課題である少子高齢化が求める価値に貢献することが会社の発展になると考えて、CSRもCS顧客満足の一環としてとらえているので負担とは考えていません。

【レポーター】

他の地域のヤクルト販売さんも同様の活動をされていると思いますが、各社によって取組は異なるのですか?

【上田専務】

そうですね、多少の温度差はあると思いますが、基本的な考え方は同じだと思います。みんなお客様や地域を守るために何ができるかをいつも考えているからでしょう。

【レポーター】

今日はお忙しい中、ありがとうございました。
防犯CSRを超えた幅広い活動に多くの気づきと力を与えていただきました。
引き続き、活動の継続と活性化にもご尽力ください。

取材を終えて

都城ヤクルト販売さんのお考えは、企業の在り方そのものをCSRの観点から捉えており、まさしくESG経営として実践されているものでした。特に地域密着型の事業であることやお客様のお顔が見える対面型のお仕事だからこそお客様の変化にも気づくことができ、それを強みとして活かしていることが良く分かりました。
これからも地域安全のためのご活躍を祈念しています。