Safety Nipopon

活動実績紹介

防犯CSR取り組みレポート
子ども達が自分自身を守る力を身につけるために。
体験型の安全教育プログラムを実践。
NPO法人体験型安全教育支援機構
2017年8月21日
今回は、2012年に活動を開始されたNPO法人体験型安全教育支援機構様への取材です。代表の清永奈穂(きよながなほ)様にお話しを伺いました。
防犯CSR推進会議レポーター(以下レポーター)

早速ですが、体験型安全教育とは、具体的にはどのような活動なのですか?

清永さん

主に、子ども達が犯罪に遭遇したときに自分自身を守る力を身につけるため、実技を通して体験型の教育プログラムを実践しています。先生やPTAの皆さんにお話をさせていただくこともあります。

レポーター

始めたきっかけは何だったのですか?

清永さん

警察や防犯ボランティアによる防犯講話やセミナーはたくさん実施されています。しかし、子ども達には自分自身のこととして切実にとらえることが難しく、せっかく話を聞いてもセミナー後に忘れてしまうことがあります。そこで、実際に危険な状態を模擬的に体験し、その状況から、どうしたら自分の力で回避できるか身をもって学ぶことで記憶にも残り、万一の時の自助能力が高められると考えたからです。

レポーター

私も自分の子どもたちが小学生の時に、同じように教えていたことがあります。より科学的に分析され、体験シナリオが完成していたとは驚きました。確かに、一度体験したことは定着するように思います。 清永さんは、このような知識をどこで身につけられたのですか?

清永さん

はい、父が元科学警察研究所で子どもの防犯対策に携わっており、また私自身も執筆の経験から、特に子どもの防犯について深く知識を得ることができました。
もともとはステップ総合研究所で同様の活動をしていたのですが、より多くの子ども達や先生方に、具体的に体験していただきたいと思い、この法人を立ち上げました。

レポーター

この活動によって、実際に効果があったと感じたことはありますか?

清永さん

はい、活動前後のアンケート調査から、子どもたちの防犯に対する心構えの変化がわかります。体験学習前は、犯人に遭遇した場合にどうしてよいかわからないと回答していても、体験学習後には、何とか逃げ切れるかもしれないとか、友達を助けたいと答える生徒や児童たちが急増します。これらは、自らが体験したからこその反応だと思います。
また、先生や親御さんから、もっと早くこの安全教育を知っていればよかった、自らも生徒たちに教えられるようになりたいなどと手紙をいただくこともあり、それらの声にお応えしてPTAや先生方向けに講演をすることもあります。

レポーター

かなり活発に活動をされていますが、何かお困りのことはありますか?

清永さん

ボランティアとして活動しており、個人会員(協賛者)30数名から支えていただいていますが、資金的には苦しいのが実情です。ぜひとも企業の方々に取組をご理解いただき、サポートを期待しております。

レポーター

今後の展望についてお聞かせください。

清永さん

はい、活動回数を増やしていくため、指導者育成と、できれば常設の施設をつくり、いつでも体験型安全教室ができる場所を確保していきたいです。
また、現在は関東地区を中心のこの活動を全国に拡大するため、やはり協賛社の存在は大切だと考えています。

取材を終えて

清永さんが代表理事を務めているNPO法人体験型安全教育支援機構の活動は、子ども達が体験型の教育を通じて万一の時の自救能力、自助能力を高め、その先に共助の意識の芽生えとその育成をも実現できる、現実解のひとつであると感じました。 百聞は一見に如かずの通り、一回の体験が、一生の安全につながると考えれば、とても貴重な活動といえるのではないでしょうか。 協賛いただける企業の皆様、大募集中です!